アロユニ

フェイス/オフのアロユニのレビュー・感想・評価

フェイス/オフ(1997年製作の映画)
4.1

自分の"顔"は大切に。


これは面白い。「顔を入れ替える」という一発ネタをここまで劇的に膨らませるとは。


かつて息子を殺した犯人を逮捕するも、仕掛けられたテロを未然に防ぐため、憎き犯人の"顔"を借りることに。加えて、ひょんなことから自分の"顔"も相手に盗まれるというトンデモ展開。


因縁の敵同士が互いの人生を生きる様が実に見苦しく、故にグッときた。これは主役2人を務めたジョン・トラボルタとニコラス・ケイジの演技を賞賛する他ない。

2人が二役を演じた訳だが、その説得力が凄まじい。本作の生命線たる"正義漢と犯罪者の演じ分け"は見事だった。


設定をうまく使った演出も多く、2人が「鏡に写る自分=アイツの顔」に銃を向けるシーンには脱帽した。自分のフリした奴が妻や娘に触れてるの、胸糞悪すぎて辛かったなー。


最後のシーンは不覚にも涙腺を刺激された。子を奪うことが罪なら、親を奪うこともまた罪となる。

どんな相手であれ、人生を少しでも"借りた"ことへの責任は取るべき。あの子には、幸せな人生を生きてほしいものだ。


それにしてもケイジ兄の顔芸やっぱ半端ないな。
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