かじドゥンドゥン

フェイス/オフのかじドゥンドゥンのレビュー・感想・評価

フェイス/オフ(1997年製作の映画)
3.2
休日に息子とメリーゴーランドに乗るFBI捜査官ショーン・アーチャーを、狂気じみた悪党トロイが銃撃。弾はショーンの心臓をわずかにはずして貫通し、少年の頭に命中。息子のみが死んだ。それ以来、血眼になってトロイを追うショーンが、激しい銃撃戦の末、ついにトロイを逮捕。しかし彼は、危険な大量殺人兵器を時限式でロスのどこかに設置したと明かしたまま、意識を失う。FBIの特殊部隊は、高度な医療技術によって、ショーンとトロイの顔面を取り替え、トロイになりすましたショーンが刑務所に潜入し、獄中でトロイの弟からそれとなく爆弾の在処を聞き出す作戦を敢行。

ところが、作戦実行中に、深夜の極秘研究所でトロイが覚醒し、状況を察知。医師を呼び出し脅して、ショーンの顔面を自らに移植した後、このミッションを知る者全員を殺害する。これでショーンへのなりすましが成ったトロイは、自らが仕掛けた爆弾を解除して一躍ヒーローとなり、捜査官としてのキャリアを駆け上がる。

憎き仇の顔を移植された上に、地位も家族も奪われたショーン(偽トロイ)は、極悪犯罪者のみが収監された刑務所を脱獄すると、トロイ(偽ショーン)と対決。医師である妻を、血液型の違いを根拠にどうにか説得して、事情を分からせた後、壮絶な銃撃戦・ボートアクションを経て、トロイを倒す。ワシントンから優秀な医師が召喚され、二人の顔面はあらためて交換され、元に戻った。

根暗なショーンと、明るく奔放なトロイとが入れ替わることで、それぞれがもともと抱えていた人間関係上の問題が解消されてしまうところが面白い。ショーンは、トロイが未婚のまま女に生ませて放置していた少年を、自分が引き取り、我が子として育てることになる。