不死鳥の川

ザ・ハリケーンの不死鳥の川のレビュー・感想・評価

ザ・ハリケーン(1999年製作の映画)
4.3
人種差別に端を発する実在の黒人ボクサー、ルービン・カーターの冤罪と彼を支えた人たちの覚悟の戦いを描いたドラマ映画。

2021年240本目。

ルービン・カーターと冤罪事件のことは劇伴でも使われているボブ・ディランの楽曲、その名もずばり「Hurricane」で知っており、主演もデンゼル・ワシントンということで興味を惹かれました。

人種差別に基づく冤罪事件とそれとの戦いを描いた作品は結構あって、最近だと『黒い司法』なんかがありますが、ルービンの生い立ちから語られる丁寧な描写とふとしたことから強い絆が生まれる4人との関係性はかなり胸に迫るものがありました。挫折に次ぐ挫折、何度も諦めかける自由と自尊心への思い、本当に見ていて辛くなりますが、この人たちは本当に強い。人間の強さをまざまざと見せつけてくれました。

ラスト、相当久しぶりに映画を観て泣きそうになりました。監督、全キャスト、そしてルービン・カーターに心から拍手を送りたいです。
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