多忙な大物女優が気晴らしに若い男と不倫関係になったことで、仕事に輝きを取り戻していく話。サマセット・モームの長編小説『劇場』の映画化。
コメディとはいえ、主人公含めまともな大人が1人も出てこないのがまぁ胸糞悪い…。不倫する女も、女を利用する男も、さらにその男を利用する第三の女も、みんなクソすぎる。誰もかれも自分勝手で感情移入なんて出来るわけがない。
ただ本作、意外にもしっかりとした復讐劇で、だからこそジュリアが舞台上で報復するラストシーンがたまらなく興奮する。そこまでの積み重ねもあってか、異常なまでにスカッとしてしまう。なぜならば才能による復讐はもう誰も文句が言えないからだ。
あの瞬間、確実にアネット・べニングはジュリアというキャラクターを乗っ取ってしまったと思う。素晴らしかった。このラストシーンだけでも一見の価値あり。これで主演女優賞を獲れなかったのが可哀想だ…、