海老

イエスマン “YES”は人生のパスワードの海老のレビュー・感想・評価

4.2
フォローさせてもらってる方々の評価が高く、気になって鑑賞しました。

とても面白かった!!

推進力のあるコメディでありながら、ヒューマンドラマとしても見応え十分。起承転結もクッキリしていて引き込まれ続ける内容でした。

イエスマンと言えば長いものに巻かれて自分の意見の無い人をイメージしますが、それとは違った。

最初のうちは、とりあえず何でもかんでもイエスと受け入れれば絶対にハッピーだ!なノリで、荒唐無稽なサクセスストーリーや、ノーとうっかり口にした時の落差が非常に極端で笑いを誘います。いかにも関係なさそうな韓国語学習やギター教室までもきっちり成功談に繋げてくるのが、テンポよく心地いい。
冒頭では何でもかんでもノーと拒否し続けていた主人公の対比も楽しいですね。ホラー映画SAWにまで文句垂れてましたが、あれは死人同然のカールへの揶揄なのか、それとも単に際どいネタをぶっこんできたのか…笑

これだけの話でもそこそこ面白いんですが、キッチリ転換期も訪れ、「考えなしにイエスって言ってりゃいいってものでもない」という変遷を通るので、ヒューマンドラマとしても面白い、と冒頭で書きました。
受け入れる大切さを学びつつも、ラストは何でもイエスと言う人たちを利用したカールのちょっとした仕返しというオチまで、綺麗にコメディで締まってスッキリ。


これは、縁を呼び込む話だと思いました。
人との縁や物事・機会との縁。
前向きにまずは何でも受け入れるための「イエス」、様々な縁を呼び込み、一見関係のない事象もどこかで繋がる。よく聞く話ですが、まさにそれを体現したかのようなハッピーな話でした。
ついつい面倒臭くて意味もなくノーと言ってしまうのは誰でも経験があると思いますし、僕もそうです。イエス!と受け入れるポジティブは幸福を呼び寄せるという説得力を感じました。


そんなわけで、忙しさから参加を悩んでいた、後輩の結婚式の招待状に「イエス!!」と力強く参加に丸をつける僕なのでした。
海老

海老