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すぎ去りし日の…のotomのレビュー・感想・評価

すぎ去りし日の…(1970年製作の映画)
5.0
現場検証映画。のっけのラウンジなテーマからして凄く好きだと思ったら『最後の晩餐』作曲の人だった。単たる逆回転→スロー→標準の演出なのに、この順番でやるからこそなドラマチックさ。おまけに視点やらの構図や音の合わせ方なんかがバシッと決まっていて快楽物質が出るレベル。林檎の木にピッコリして三途の川ならぬ、三途の結婚式と三途の海を彷徨いながら贅沢に走馬灯するミシェル・ピッコリ。留守電からの通りがかりで何やら色々持ってるロミー・シュナイダーに、カミさん役のレア・マッサリの粋な計らいのシーンなんかも素晴らしい。野次馬的な下世話と人の心の繊細な動きとが上手い事混ざっている。傑作。
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