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ソウ4のaoringoのレビュー・感想・評価

ソウ4(2007年製作の映画)
3.0
ついに脚本からリー・ワネルの名前が消えた。ゲームはジグソウの手を離れ、ストーリーはサスペンス色を強めていきます。残虐性を楽しみにするとズッコケる本作。

〈2022.11.14追記〉
改めて(3回目)鑑賞したのでレビュー。
ストーリーは前作「ソウ3」から繋がっているものの、ジョン・クレイマーが死亡した後の初の作品となります。

前回、弟子(後継者)とされていた女性アマンダも今はおらず、これらのゲームが誰によってどのような思惑で動いているのか?そしてテープレコーダーに残されたジグソウの遺言のようなメッセージの真意とは何なのか…、刑事たちが主役になってよりサスペンス色が強い作品に仕上がっています。

刑事やSWAtの仲間たちが無残に殺されているので警察側もピリピリしております。物語は、事件を解明すべく勇敢に動く新しい登場人物ストラム捜査官と、以前からジグソウ事件を担当してきたホフマン刑事が中心になって進む一方、失踪している先輩刑事エリックを見つけ出そうと躍起になるリッグ刑事。

そしてリッグ刑事はあれよあれよとゲームに参加させられる羽目に。

衝撃的だった「ソウ」に始まり、ある意味初期3部作ともいえる「1〜3」とは違い、脚本がリー・ワネルの手を離れた初のフランチャイズ作品といえる本作。公開当時、評価はこれまでと比べイマイチだったにせよ、ソウファンの期待に応えるべく試行錯誤された経緯については評価するべきだし、続編を作ってくれた事自体がファンとしては嬉しい。

殺人鬼の動機が曖昧でよくわからんけど人がサクサク死んでいくスラッシャーホラーと違い、ソウは殺人鬼の過去や背景、そして一人の凶行ではなく様々な容疑者が登場し、複雑に絡んだ人間関係などもある。

何かを明らかにしようとすれば全体像が見えないと納得できなくなり、ソウの場合はそのために登場人物たちを回を重ねていくごとに掘り下げていく必要性にかられている気がした。初回から謎解きに重点を置いた脚本であったこともあり仕方ない。

それぞれのゲームや事件の関連性と時系列を調べる私の手間が大変になるだけの話。笑
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