ジャケ写掲載依頼→不可。
「残酷な人なのね」
「何故俺に優しさを求める?」
「愛してるから」
「迷惑だ」
「私じゃ物足りないでしょうけど、あなたを愛してる、そばにおいて」
「ダメだ」
個人的にハズレが無い、ロバート・ハーメル監督による、遺作【ブリティッシュ・ノワール】。
12年前、ある船で起こった殺人事件で冤罪となったフィリップ(ジョン・ミルズ)が出所した。
自分を陥れた人間へ報復しようとする…。
冒頭、駅から出て来る出所したフィリップを刑事がマークする。
そして、廃船に勝手に住み込もうとするところを持ち主のオッチャンに見つかるのだが、これが中々良い 世話焼きオッチャン で、ホッとする。
序盤で、12年前の事件の 濡れ衣 が回想される。
簡潔でテンポ良い脚本だが、シークエンスの切り替わりが忙しい。
復讐と言っても、丸腰フィリップの元々悪人では無い優しい性格上、恨みのある人間を追い詰めても結局、◯情にはなれない、、
そんなフィリップの素性をカフェ定員、イルゼが見抜いた後、恋を通して、人間味を取り戻す過程で見せている。
↓
クライマックスでは、その優しさが 仇 となって、、追われる。
原題とは違う邦題の意味はここで判明する。
このキャラならでスカッ!と 法廷劇 で決着する脚本に仕上げても良かった気はしたが、地味を避けたのであろうか⁈
フィリップ絶対絶命の中、ある男がスカッ!と美味しいところ持って行くな〜
ヤる時はヤる系の男で決着‼︎
編集は、カットバックを用い、
撮影は、ロングショットが印象的だが、夜間のショットは、ライティング不足気味か。
イギリスというお国柄か⁈【恐怖の岬/ケープ・フィアー】とは対極にあたる、どこか優しさを感じるノワール。