ゆきゆき

人喰族のゆきゆきのレビュー・感想・評価

人喰族(1984年製作の映画)
2.8
この乳房に鉤爪ぶっ刺しのビデオパッケージを、幼少期にレンタル店で見てトラウマになったんだよな。こういうのを好んで見るようになったのだから、人の趣向ってのは分からんもんだ。

内容は南米アマゾンに、人食い部族の調査に行ったら自分たちが食われちゃいました、の『食人族』のn番煎じもの。ニューヨークでの殺人事件パートははっきり蛇足。刑事も結局容疑者を追って南米まで行かないし。尺稼ぎ・・・なんでしょうね。主人公たち学生は「人食い族が存在しないことの証明」というわけわかんない研究でアマゾンに行っちゃうし。傍若無人を働くのはヤク中男で、学生はそれに巻き込まれるわけなんだけど、ノータリンな連中なので道場は一切湧かない。

序盤はダレるのだけど、ラストにかけての拷問・食人シーンは目を見張る汚さ。前述の乳房ぶっ刺しに陰茎切断、そして亀は解体される。この手の映画のツボはちゃんと押さえていました。

モキュメンタリーの手法を使い、文明批判も織り交ぜて一つの映画としても素晴らしかった『食人族』に比べて、こちらは明らかにショッキング・ゴア描写に重きを置いた演出で映画としての出来は当然良くない。こっちの方がイタリア映画っぽいと言われればそうなのですけどね。
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