ミュージカル版を劇場で見逃したのでこちらを鑑賞。10年以上前に見たことがあったのだが、断片的にしか覚えていなかった。というか見たことすら覚えていなかった。
父親からも夫からも、醜い、役に立たないと罵られ、虐げられ、口答えすれば殴られ、奴隷のように搾取されてきたセリー。いつも怯えているような彼女だが、妹ネティといる時だけは無邪気に笑い合う。そんなネティとの幸せな時間も夫”ミスター”によって奪われてしまう。
子どもの頃から笑うとき口を手で覆っていたセリーが、シャグの導きによって鏡の前で哄笑するシーンと酒場でシャグがセリーのブルースを歌ったシーンが好き。終盤のミスターの人の変わりようと、すべて丸く収まったかのようなラストには違和感。