ハレルヤ

砂と霧の家のハレルヤのレビュー・感想・評価

砂と霧の家(2003年製作の映画)
3.8
亡き父の形見である家を税金の未納があったとして突然差し押さえられたキャシー。後にそれが行政の間違いだった事が判明するも、家は既に競売に掛けられて、イランから亡命してきたベラーニ元大佐一家の物になっていた。家を巡っての2人の争いを描いたサスペンスドラマ。

とにかくしんどい映画。特に大きな展開がある訳ではありませんが、時にすれ違って、時に誰かが暴走して、事態がどんどん悪い方向へと突き進んでいく。救いが無いような映画ですが、見せ方は一級品。

幸が薄そうなキャシーを演じたジェニファー・コネリー。相変わらず抜群の存在感と終盤では圧巻の演技を見せたベン・キングスレーを中心としたキャスト陣は本当に素晴らしかった。物語をしっかりと引き締めていたと思います。

明確に誰が悪いという訳ではなく、ふとした歯車の狂いから色んな人の人生が狂っていく。本作の出来事だけでなく、誰にでもどこかで似たような事が起こるかもしれないというのを思い知らされます。本作に関しては、ただあの保安官さえ居なければというのはありますが。

かなり重ためな内容なので何度も見れる作品ではありません。でも2時間しっかりと引き付けられる見応えはあったので、完成度はそれなりに高かったと思います。
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