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天安門、恋人たちののんchanのレビュー・感想・評価

天安門、恋人たち(2006年製作の映画)
3.8
ロウ・イエ監督作品鑑賞4本目❗️

1989年に発生した六四天安門事件(民主化を求める一般人を武力で弾圧した事件)をゲリラ撮影している描写が入っていて、広電総局が難癖を付け、それだけでなく過激な性描写にフルヌードが多いので、現在でも中国での上映は禁止されている曰く付きの作品。


民主化運動が加速する激動の時代に大学生活を送った若者たちの青春ストーリー。

ユー・ホンは恋人を故郷に残し、北京の大学に進学する。美貌の持ち主で人目を引く。親友リー・テイに紹介されたチョウ・ウェイと瞬く間に恋に落ちる。身体の関係は自由を求める時代故に激しく燃え上がる。しかし、ユー・ホンは女性でも自我を確立していたいがため、恋愛至上主義にはならず、愛しているのに敢えて避けるようにするそんな自分にも苦しむ。
チョウ・ウェイはそれが理解出来ず2人は離れ離れとなる。
時が過ぎてもチョウ・ウェイはユー・ホンを忘れられないまま、彼女の親友リー・テーとただならぬ関係を結んでしまい、リー・テーはそれを苦にしたか天安門事件中に高い建物から墜落死を遂げる。
その後数年が経ち、ユー・ホンとチョウ・ウェイは再会するのだが...

ただの若者の恋愛のはずなのに、天安門事件の前後で若者達はまるで別人のように気持ちも考え方も変化してしまう。
以前は日に日に民主化を求めて行動が大きくなり様々な刺激を求めていたのだ。
男を愛した時に天安門事件が起き、結局は自由が潰されてしまった。
チョウ・ウェイはドイツへ渡り、ユー・ホンは故郷へ戻る...
ユー・ホンはもう過去の輝きは失せていた。


上映禁止作品とのことで期待し過ぎたかも知れない。
エッチシーンは延々と描写されているが、少し古臭くてパターンがないので若干期待外れだったかも😝
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