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キル・ビル Vol.2のEditingTellUsのレビュー・感想・評価

キル・ビル Vol.2(2004年製作の映画)
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Quentin Tarantino Week Wednesday

Tarantino監督は、基本に忠実にできるからこそ、そのルールを破ることができる。それが緩急となり、彼のブランドとなり、多くの熱狂的ファンができるのだということがこの映画を見てわかった。
最初のシーンから終盤までは、前作に引き続いた設定で、前作を見た人なら、その雰囲気に酔いしれることができるだろう。
なんといっても、印象的なのは、Billと対面した時の、リビングルームでの会話のシーン。しっかりとRule of Thirdsを守っていることがとても印象的だった。彼の描く会話シーンは、基本的にセンターにキャラクターを配置することで、バックグラウンドの画を使って雰囲気を醸し出すのだが、このシーンに限っては、会話の内容やキャラクターの表情などに注目させるために、基本に忠実に撮影している。そこから、最後のアクションシーンがあり、また彼の描き方に戻る。気づかないところで、自分のやり方を隠すことで、違和感をさらに引き立て、作品全体として大きな波と細かな波を作っている。
もっと細かく見ていけば、アクションシーンだけでなく、脚本とカメラの関係性などがとても細かく計算されている(むしろ本能かも)ことに気づけるかもしれない
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