ミミック

ある街角の物語のミミックのレビュー・感想・評価

ある街角の物語(1962年製作の映画)
3.8
1962年に手塚治虫率いる虫プロが手掛けた戦争アニメ。

言われなきゃ60年近く前の作品とは思えないほどデザイン性が高くてお洒落なルック。ポップでアナーキーな絵柄はどこかトリガーアニメにも通ずる。

止まっているものが動き出す妄想をした子供時代に戻ったようなプリミティブな感覚。

くまのぬいぐるみを屋根の雨どいに落としてしまった少女、街の壁に張られたポスターに描かれたバイオリンを弾く男とピアノを弾く女のやり取り、道路脇に生える植物から飛散した種子、町を駆けずり回るネズミたち…色んな視点が存在する街の日常に訪れる戦争の足音。

広告がプロパガンダに染められていく恐怖。
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