matchypotter

王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件のmatchypotterのレビュー・感想・評価

3.6
ヤバい、スゴいシリーズを発見してしまった。
中国版の“シャーロックホームズ”シリーズと言われているらしい。

このシリーズの途中の作品を見つけて興味が湧いて色々検索してたらこれが名物シリーズみたいになっていることを知る。
それならば最初の方から観ないと、となり、意を決す。

そのホームズに該当するのが若き判事ディー。
彼のシリーズ。1作目はなんと、アンディラウではないか。
ヒロインはリービンビン。日本とは色々あったみたいだが、『トランスフォーマー/ロストエイジ』にも出てた綺麗な人。

そして、監督、ツイハーク。
『ワンスアポンインアチャイナ』『男たちの挽歌』などを手掛けた人物。

このメンバーで幕を開けるシリーズの1作目、これはもう、観るしかない。

時代は中国の600年代の後半、中国史で唯一の女帝の則天武后が即位する頃の話。
彼女は彼女で色んな逸話がありそうだが、その女帝が故に色々あったであろうこの時代を壮大に、ミステリアスに描く。

日本で言うと、平安時代の“陰陽師”とか。
人の栄華盛衰、災害、疫病その他、当時はまだ科学的にも説明できない人知を超えた出来事に対して、何とかそれに理由をつけたり、吟味できる手段を作る。

それは時に、それを作った人の都合を守るモノであったかも知れないし、不都合を隠すモノだったかも知れないし、都合良く動かすためのモノだったかも知れない。

説明のつかないモノに立ち向かう人の業や欲深さ、憎しみなど多くの煩悩が1番説明がつかない不可思議なモノかも知れない。

今回は則天武后が即位して色々と彼女の意向で事業を進める中、人が謎に発火して人前で燃えカスになってしまう事件が多発。
人々はそれを女である則天武后が即位したことによる“天罰”だと噂し始める。

その噂の沈静化と真相の解明を前の帝の時にその功績から“降龍杖”なる至宝の剣を授かった彼、判事ディーに託す。
だが、彼も彼で信頼はされておらず、お目付役が付く。それがリービンビン。

そんな時代のそんな摩訶不思議“天罰”案件に対し、判事ディーは、冷静に、理路整然と証拠を集め、論理的に解明していく。

言われてみれば“シャーロックホームズ”っぽくて面白い。
ただの推理サスペンスではなくて、確かに“得体の知れない”モノや人がいたり、コトが起きたり。

中国らしいミステリアスで壮大な背景をベースに論理的な推理サスペンスを繰り広げる。
人の数もセットも妥協なし。そして、CGやワイヤーアクションでそれをさらにド派手に痛快に。

めちゃくちゃ雰囲気があって楽しめる。
怪しい集団や“化身術”とか本当にあるのか術、その他中国の謎めいた歴史から出てくる場所や逸話や陰謀論。

そして、『X-ファイル』にもあった“人体発火現象”に立ち向かう骨太なサスペンスとアクション。

科学と非科学が入り混じり、則天武后という絶対的な権力とその裏で蠢くモノと向き合っていくシリーズ。

アンディラウだけではなく、リービンビンやダンチャオなど、何人かで話が交錯しながら進むので見応えもある。

にしても、この“虫”、ヤバい。
そして、この陰謀、計画、とんでもない。

真相に近づけば悲しい出来事もあったり、さらなる謎に出会したり。

則天武后の知られざる逸話の裏側を、、、的なファンタジーアクションサスペンス。
判事ディーシリーズ、、、良いモノ見つけた。

※24年3月、映画オススメブログ、始めました。
●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○
『matchypotterと映画の秘宝』
https://matchypotter.com/
作品単発のレビューはここでやっているので、こちらは企画記事メインに挑戦したいと思います。
皆さん、時間がある時にでも見に来てください。
(まだ始めたばかりでお粗末が過ぎるブログですが)
●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○


F:2295
M:430
matchypotter

matchypotter