ゆきゆき

ロッキー2のゆきゆきのレビュー・感想・評価

ロッキー2(1979年製作の映画)
3.9
まず冒頭の1作目のダイジェストだけで泣く。ロッキーがエイドリアンと叫ぶシーンはそれだけで胸が熱くなる。

そのラストから続く2作目。アポロに負けはしたが、チャンピオンに最後まで食らいついたロッキーは一躍有名人に。しかし不器用なロッキーは上手く立ち回れない。それでもエイドリアンを幸せにしたくて身の丈に合わない住まいや車を買ったりして。そして彼女を心配させたくなくてボクシングを辞めて他の仕事をしようとしてもうまくいかず・・・。そういったロッキーの日常が描かれていく。そしてロッキーがどれだけ直向きな性格で、そして周囲の人間に愛されているかが改めてよく分かる。エイドリアン、ポーリー、ミッキーその他街の人々との交流。ちょっとダレる部分もあるけど、ロッキーというキャラクターを掘り下げる素晴らしいシーンの数々だと思う。

そして己のプライドを賭けて再戦に挑むアポロとの対決を前にしての病に倒れるエイドリアン。憔悴しきった顔で彼女の回復を祈るロッキーの姿が印象深い。スタローンはこの後アクションスターとして羽ばたいていくわけだけども、決して演技面で侮ってはいけない俳優なんだとわかる。

実はエイドリアンが目を覚ました時点が、自分の中でのこの映画の最高潮。その後のアポロとの試合はそこまで緊張感をもって見れなかった。だって試合に勝っても負けてもロッキーを愛する人々がたくさんいることを描き切っていたから。と、ちょっと難癖つけてしまったが名作の続編として充分心に残る映画でした。
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