この気持ちはなんだろう。
言葉が出てこない。
自分の語彙を恨む。
初めは格好いい映画だと思っていました。そうです、それは間違っていませんでした。確かな映像美がここにはあります。
しかし、それ以上に深かった。
いろいろな愛の形が込められた作品でした。
トラヴィスと同じくらい…と思うと自分をどんどん追い込んでしまうので、そこまでは求めませんが、自分もいつかそれくらい誰かを愛することができるのかなぁ。
話は変わりますが、今まで「もしも自分に娘ができたら間違いなく溺愛しちゃう。なんでも買ってあげたい!」と娘妄想はしていたんです。でも、自分が男子ということもあって息子妄想はしてませんでした。が、本作を観て思いました。
「息子ができたら二人で気の向くままにさすらいたい!」
純粋にこの親子の在り方がいいなぁと思ったんです。学校を放り出して、(あえてここではそう呼びますが)親の制止も振り切って、ただただ当てもなく旅をする。自分の原体験に父親とのそういうエピソードがないからこそ、より強く思いますね。
彼女さえいないのに、「子供ができたら…」という妄想をすることが最近増えた…笑
さて、映画の話に戻ると、
衣装も効果的に使われています。まさにロードムービーと言わんばかりの父と子がさすらうシーンでは、二人とも赤いトップスを着ている。それに対してラストシーンで母と子が再開するシーンでは、二人は緑の服を着ている。取り戻された絆を象徴するかのような色使いですね。
隣の駐車場から二人を見守るトラヴィスを照らす光も実は緑色だったり…。
これは間違いなく人生で何度も何度も観ることになる映画の一つです!