ゴン

パーフェクト ワールドのゴンのレビュー・感想・評価

パーフェクト ワールド(1993年製作の映画)
4.0
男の旅映画。例えば「なんでもいいからとにかくオシャレな映画を摂取したい」っていう気分の時があると思うんだけど、これは「なんでもいいからとにかく男の浪漫成分を摂取したい」っていうときに最適な映画。という気がします。車に銃に、ステーキ、タイムマシン、ラジオ、レコード、食堂のスケべなおばちゃん。男じゃなくても心がさわさわするラインナップ。そして何よりフィリップの成長、そして別れ…あまりにもアツい。泣いた。
ブッチの、カッコいいのにどこか不安定な感じが印象的だなあ。ちょっと大人になりきれてない感じというか。フィリップとの関係性は、最初こそ親子のようだったけど、どんどん親友同士のような対等な関係に見えてくるんだよね。
旅の中で色々な家族に相対するのも面白い。その度にブッチもフィリップもちょっと動揺してるところとかに、この映画によってなにかしらの正義を主張しようとしてるわけじゃない、てことを感じた。最後のイーストウッドの言葉とか。
とにかく不器用な男たちの、男成分を存分に楽しむ映画でした。良かった。
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