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恐怖への旅のmhのレビュー・感想・評価

恐怖への旅(1943年製作の映画)
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政情不安が当たり前の時代のスパイ・アクションそしてノワール・フィルム。
暗殺者の身支度からという、作劇のセオリー(ファーストカットは主人公)をはずしてくる堂々とした展開で、巻き込まれ型のミステリーが続く。
サスペンスは高まってるけど、なにがなんだかはっきりわからんという欠点もあるんだけど、それは主人公の気持ちともシンクロしている。
数々の伏線を回収する豪雨の中のクライマックスはびっくりするほど立体的でブライアン・デ・パルマのそれを思わせるものがあった。ああそうかデ・パルマはこういうのを見てきて、これがやりたかったのかという気づきも収穫だった。
面白かった。
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