こういう“型”の物語に滅法弱いです…
徴兵逃れのため家を出て、不良グループに身を寄せる事となった主人公ドリュー。いいとこ育ちである彼の成長譚であると同時に、正反対なタイプの不良グループリーダー・ジェイクとの友情を描いた、青春・バディムービーという側面も。
初めのうちは世渡りの先輩面して仕切っていたが、いざ町から出たら“粋がるだけの若造”という実像を暴かれてしまうジェイク。
「悪事には絶対加担しないよ!」というスタンスを表明しながら、結局己の身は嘘やずる賢さでしか守れないドリュー。
世界をまだまだ知らない若者が、ファンタジーの挿まれない“世間”に敗北していくその様が、惨めで痛々しく、でもどこか笑ってしまう。
地味で苦いけれど、大好きな一本です。