mi

四季を売る男のmiのレビュー・感想・評価

四季を売る男(1971年製作の映画)
4.5
好きビンダー。
クズ野郎の主人公だけど、周りに認められない悲哀や、自身の精神崩壊からなんとも後味の悪い結末に至るまでいかにもファスビンダー。
愛なしでは生きてはいけないのかもしれないけど、愛だけでは生きていけない家族の姿が物悲しい。
何か目に見えないものに蝕まれ、死という絶対的なものに囚われた姿は悲劇的。存在理由を失ったのちの抜け殻感には真に迫るものを感じた。

ただ、とにかくズームの使い方がキレキレで声上げて笑う。
「あやつり糸の世界」でもズーム多用してたし、この頃はこれがお気に入りだったのかな。

ハンナシグラが朝まで生テレビの田原総一郎バリにハンスを擁護するシーンに劇的に萌える。
mi

mi