『太陽がいっぱい』前夜のアラン・ドロンがプレイボーイぶりをこれでもかと発揮している。
アガット(パスカル・プティ)の結婚式に元彼ジュリアン(ドロン)が現れ、彼は場違いにもアガットを誘惑するのだけれど、さすがにフラれてしまう
懲りない彼は、結婚式に来ていたアガットの親友のサビーヌ(ミレーヌ・ドモンジョ)といい仲になるのだがそれもつかの間、今度はサビーヌの妹分のウブな修道女エレーヌ(ジャクリーヌ・ササール)を口説きにかかる。
結局は女達の逆襲に遭い、お嬢さんお手やわらかに!と相成っていくストーリーなのだけれど、観終わってみるとただの艶映画ではなくて、ミシェル・ボワロン監督の熟年の腕をトコトン観られるコメディの傑作に仕上がっている!
観ている人を飽きさせない細かい(しかも洒落た)笑いはまさに名人芸!そして3人の女性がそれぞれジュリアンを殺す夢を見る場面など、シュールな映像もみもの!
ボワロン監督×ブリジット・バルドー映画にも父親役ででてくる脇役の紳士を見れたのも特に嬉しい。