りょうすけ

愛と哀しみの果てのりょうすけのレビュー・感想・評価

愛と哀しみの果て(1985年製作の映画)
2.0
「愛と哀しみの果て」

第58回アカデミー賞にて作品賞を含め7部門を受賞した作品。デンマークの小説家アイザック・ディネーセンの自伝を元に、男爵と結婚しケニアでコーヒー農家を営むことになった女性と冒険家の愛を描いたロマンス。

映像は間違い無くすごい。空中から撮影した広大なアフリカの風景とフランミゴの大群のシーンには圧倒された。ディスカバリーチャンネルの映像ばりに迫力があって、その点は非常に満足だった。

しかし、肝心の物語が面白くない。配偶者がいる者と自由な冒険家の恋愛を描くにあたってレッドフォードとメリル・ストリープは十分なほどの手腕を持ち合わせているのだが、彼らの演技に匹敵する脚本力がないので、全くロマンチックには感じない。

原作者に対しての文句は一切ないけど、この脚本だったら120分くらいで纏められるんじゃないかと思う。流石に160分は長すぎる。途中、カレンがデンマークに戻ったあたりで、かなり冷めてしまっていた。

Filmarksでの評価も芳しくないので、第58回にて本作が作品賞を受賞したのは些か疑問である。この年にノミネートされていた作品なら間違い無く「カラーパープル」が受賞すべきだった。
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