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そして人生はつづくのsidのレビュー・感想・評価

そして人生はつづく(1992年製作の映画)
4.3
地震という不可抗力に襲われた人々の多くは、神様について口にする。もちろん地理的な部分も大きいと思うが。

前に人から聞いて納得した事なんだけれど、神の存在は思考から逃れる手段であると、改めて思った。
どうしようも無い、考えてもしょうがない事を考える事はとても辛くて苦しい。それらから逃れる強力な手段として神が存在する。
カルト宗教にハマる多くの大学生は、将来への不安から来る"思考しなければ"という圧力からの解放によるものが大きいと言われているようで、納得だ。
宗教が悪いと言うわけではもちろん無いが、思考力だけは失わずにいたい。音楽とかドラッグ、アルコールとかは場合によっては思考力を奪う。思考しない事は気持ちが良い。恐ろしい。

劇中で、"老いて初めて若さを理解できる"と老人が語ったが、考えない事によって考える事が可能になるとしたら音楽とかは最高だ。


考えても考えなくても人生は続くし、考えたり考えなかったりして、どうにか人生を続けていく。

良い映画をありがとうjoel
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