そして人生はつづくの作品情報・感想・評価

そして人生はつづく1992年製作の映画)

ZENDEGI EDAME DARAD

製作国:

上映時間:91分

ジャンル:

4.0

「そして人生はつづく」に投稿された感想・評価

ゆうゆ

ゆうゆの感想・評価

3.3
‬‪‪‪‪‪︎‪‪‪‪‪
イラン大地震後の被災地を
『友だちのうちはどこ』の主役の少年の
安否を求めて
監督(演者)が旅するおはなし


淡々と映しだされるドライブ劇。
被災地のありのままを
劇的な見せ場も作らず
ドキュメンタリータッチに描く

悲惨な目に遭いながらも
涙涙の描写はない。
いまその時を
生き抜かなければならない現実。
泣いてばかりもいられない、
前を向き 
時に娯楽も取り入れながら
人々は
"その日"を懸命に生きている


関係者の安否確認をしに
監督さんは
実際に現地に出向いたのでは
ないだろうか

哀愁漂う 澄んだ瞳を
こちらに向ける
子供たちの愛くるしさ

どんな状況下でも
彼らの存在は
生きる励みであり
尊い


長く続く道のりを
途中 滑り落ちながらも
ひたすら登り続けるラスト

時折襲いかかる 
予期せぬ困難に対峙しながらも
それは人生のほんの通過点に過ぎず
ひとはこれからも続く 
その先に開かれたルートを直視し
これからもただ黙々と 
歩んで行くんだしかないんだ
っていうメッセージが
込められていたのかな…

ロケハンが素晴らしい
地震で荒廃した街をあんなに美しく見せられるとは

地震後も人々が強く生きている姿が印象的
誰もが前を向いている

そして人生は続く
nicoden

nicodenの感想・評価

4.1
大きな地震があったにもかかわらず、W杯に夢中になっているのが、なんだか愛おしい。

そして、息子が可愛い。
出てくる子供がみな可愛い。

淡々としているが、風景の捉え方が秀逸。
「友だちのうちはどこ?」の撮影現場が震災にあい、とある監督が主演の少年の安否を確かめるべく現地へ足を運んだ…

″ジグザグ道三部作″の2作目。

なかなか珍しい続編ですね。撮影現場へ訪れた実話を映画化するドキュメンタリーとモキュメンタリーの配合というか、斬新で面白かった。

なので「友だちの…」に出演していた人が本人として出ていたり前作と繋がる部分もあって楽しいのですが、跡形もなく消え去った街には労働の音が響き悲しみが渦巻きながらも、人と人とが繋がり団結する姿には凄く感動した。

でも1番強く感じたのはイランの人々の強さ、です。震災にあい、家が見るも無残な姿になろうと愚痴ひとつ零さずせっせと働き、おばあちゃんすらも三日三晩働く人々の強さがもの凄く印象的でした!
ラストのくねくねした長い急坂を写したロングショットは情感あふれる最高の終わり方だった。この監督は細かい描写がほんとに上手なんだと思った。
何でもなさそうな映像がこうやって途方もない映画になっているのだから驚く。キアロスタミの手にかかれば、到底描けないものなどないのではないかと思ってしまう。
急な山道を車が登っていくロングショット、とてつもなく素晴らしい。
アッバスキアロスタミ監督作
コケールトリロジーの2作目

1990年のマグニチュード7.4のイラン地震で震源に近いコケールは大きな被害を受けていた。そこで監督は前作の「友達のうちはどこ」の主演のアハマッドプールの安否を確かめるために再びコケールに訪れる。もちろんフィクションだし監督はキアロスタミ自身ではない。ただ、キアロスタミは実際にたぶんコケールに行って安否確認しにいったのだろう、そしてその時の様子を映画にしたのだと思う。

今回は自動車に乗ってコケールまでの長い道のりを進む。その点は「桜桃の味」に近い。ジグザグな坂道を登っていく。やはりこれはキアロスタミ自身の人生の一部なのだろう。

そして、この撮影中に起きた事件をまた映画内映画として使った続編「オリーブの林を抜けて」がある。コケールトリロジーは何重ものメタ構造でできている。どれを取っても映画というフィクションだが、その全てが真実であると言えよう。

このメタ構造、フィクションとファクトの関係性への言及はやはり後の決定的な名作である「桜桃の味」に引き継がれていく。
1990年イラン地震。

複雑なプレート層の為 壊滅的被害を受けた『友達のうちはどこ?』の撮影現場 コケールの村や主演者の安否を訪ねるセルフ・セミ・ドキュメンタリー的な物語。

リアルタイムでの災害復興中の撮影の為、凄惨な被害状況も取り入れつつ、シンボルのジクザク道を通り、村に近づく途中に映画の主演者達にも再会。
情報収集しながら徐々に主人公のアハマッドに近づいて行く。…ってストーリー。


ロングの長回し撮影でのラストは、【キアロスタミ・THE・WORLD】発動で時間が止まるかの如く『助走をつけてからの坂道ダッシュ』には小刻みな震えからの優しい感動に包まれました~😹

タイトルそのもの、まさに『そして人生はつづく』

いやいや、感服致しました……m(__)m
まる

まるの感想・評価

3.0
ジグザグ三部作2作目。『友だちのうちはどこ?』の少年を安否を確認しに行く監督の物語。

大地震で身内が亡くなっても淡々と作業をする被災者。悲しくても人生は続くから悲しまない国柄なのか。ただ優しさは持っている。何があれジグザグと人生はつづく。ただそれだけの話。
身につまされるあの光景。大地を大きく動かす地震はお腹を空かせた狼だという。

「友だちのうちはどこ?」のアハマッド少年の安否を知るべく車を走らせる。道すがら出逢う人々は皆前向き。ジグザグ道を行く人生のひとコマとして天の災いを抗えないものなのだと静かに受け入れる。

どのページをめくっても生命感がみなぎる美しい画集のようだった。満足満足。
>|