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地下水道のbのネタバレレビュー・内容・結末

地下水道(1956年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

(少なくとも)抵抗三部作はネオレアリズモ的アプローチで戦争映画を、という印象です。
僕のネオレアリズモの印象は意図的な起伏のないストーリーと主人公が非運な状況の中で懸命にもがくが...努力は虚しく途方に暮れるて終わるというもの。
本作はまぁ、その感じです。

抵抗三部作は滅びの美学と言いますか、ただただ現実に蹂躙されるだけの儚い人生の中のほんの一瞬の美しい瞬間を捉えている気がして、そこが魅力だと感じます。
あの薄汚くて空気も悪く茹だる様な熱気に満ちた地下水道の中で、汚物にまみれながら描かれる愛には胸を打たれます。やはり汚さと美しさはあらゆる局面で同居し得るし、するべきなのです。と、昨今の日本の少女漫画原作映画の死屍累々を見て思うのです。
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