かなり狂ってて笑ったしこういう映画を求めてた感あった。だからといって誰かには決して勧めることはできない代物。こんだけやりたい放題だし当時超問題作と言われただけある。これ監督した三池崇史もヤバいが、画面上で異常な行動の数々をシラフで演じきる遠藤憲一も相当ヤバい。冷たい熱帯魚にも影響与えてそうだけどあちらは一直線の狂気に対して、こっちは四方八方から迫り来るバラエティ豊かな不条理で、それに対して取り乱すこともなく全員が平常心でいるのが異常だ。この映画ではそれらをまるで普通のことのように受け流す。むしろ終盤には謎の一体感が生まれキャラが生き生きとしてくるし、帰るべき場所を見つけたようにとんでもシーンで幕を下ろす。母性と家族再生のあまりに歪な解釈だ。
