mareさんの映画レビュー・感想・評価

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銀河特急 ミルキー☆サブウェイ 各駅停車劇場行き(2026年製作の映画)

4.5

この自主制作CGアニメが巨大なバズを引き起こしたのは必然と言わざるを得ない。ファッショナブルに彩られたサイバーなキャラデザインは魅力に溢れた中毒性があり、会話の一つ一つは不器用なユースの輪郭を鏡合わせ>>続きを読む

火垂るの墓(1988年製作の映画)

4.5

救いの糸口を見つけることすら希薄な惨禍の中で身を寄せ合う兄と妹。戦争という主題が大きくなりがちだがこうした状況は戦争に限らず、狭い箱に追いやってしまった先人たちの負の歴史としてさまざまな形で世の中に蔓>>続きを読む

8番出口(2025年製作の映画)

2.5

これを観るといかにゲームの映画化というのが正反対なメディアを正面からぶつける行為であるのかを思い知る。前半はまさしくゲームの再現でルールを理解し脱出を試みるテイクを重ねていくが、やはり映画となると何か>>続きを読む

MERCY/マーシー AI裁判(2026年製作の映画)

3.5

早々に冤罪を訴える警官がAI裁判にかけられる状況からスピーディーなスタートでそこからはひたすらワンシチュエーションに徹するストイックさ。90分以内にあらゆる証拠を見つけ処刑を免れなければならないが、近>>続きを読む

ランニング・マン(2025年製作の映画)

3.5

常に死のリスクが付き纏う逃走中の一言で済む話なんだけど、演出の過剰さや細かなシーンごとのギミックがエドガー・ライト節絶好調で楽しめた。ハンターだけではなく数多の視聴者も敵に回るという徹底した逃げ場のな>>続きを読む

第9地区(2009年製作の映画)

3.5

はじめからエイリアンが難民として人間たちの支配下に置かれているという意表を突いたスタートをし、それらをドキュメンタリーとして映し出す野心的な作り。SFメインというよりは軍事利用や生体実験といった人間の>>続きを読む

トラララ(2021年製作の映画)

4.0

ミュージカル映画は全然縁がないんだけど、ラリユー兄弟の手にかかれば弾き語り、バンドサウンド、ヒップホップ、ハウスミュージック全てを飲み込んだ高水準なライブ映画と化してしまうから凄い。つくづく音楽との親>>続きを読む

マインクラフト/ザ・ムービー(2025年製作の映画)

3.0

ゲーム未プレイ者を置き去りにすることなく、いかにもジャレッド・ヘスらしい愛すべきバカバカしさをコーティングしたブロックアドベンチャーで楽しめた。とにかくジャック・ブラックが先陣を切ってドライブさせてい>>続きを読む

殺しのベストセラー(1987年製作の映画)

3.5

警官でありながらベストセラー作家という異色の主人公の前に数年前の事件の殺し屋が現れ、情報と引き換えに本の執筆を取り引きしようとする善と悪のトリッキーなバディムービー。そもそも発想がぶっ飛んでいて長年の>>続きを読む

エル・ノルテ/約束の地(1983年製作の映画)

3.5

劣悪な故郷グアテマラからロサンゼルスへ逃げるように兄妹が生きる術を見出す。慎ましく恵まれない生活風景から、一家に一台トイレが設置されていることに感動すらする都市の片隅での生活へとシフトし、各章で全く違>>続きを読む

悪魔のいけにえ 4Kデジタルリマスター 公開50周年記念版(1974年製作の映画)

4.5

原始的な凶暴性を露わにする奇跡の掛け合わせで、現在に至るまで再現性の及ばない到達点に存在し続けるホラー最高峰のモニュメント。怪物と人間の狭間にあるナチュラルな行動原理を捉えたホラー映画はこの作品だけの>>続きを読む

アニキ・ボボ 4K レストア版(1942年製作の映画)

3.5

40年代の作品だから当たり前なのだがオリヴェイラがこんなにピュアな映画を撮っていたのは新鮮。やんちゃな子どもを主軸にイタズラに興じるコミカルなムードで一貫するのかと思いきや、些細な理由から一気にダーク>>続きを読む

ストレイト・ストーリー 4Kリマスター版(1999年製作の映画)

4.5

何度見ても何気ないアメリカの原風景と芝刈り機から道行く人に手を振るアルヴィンの姿に泣いてしまうハートフル全開のリンチ感動作。無謀な旅を前に周囲からは心配されながらも、喧嘩別れしてしまった兄との再会を自>>続きを読む

シャルルとリュシー(1979年製作の映画)

4.0

平凡な老夫婦が詐欺に遭い家も有り金も全てを失ったことをきっかけに無謀なロードムービーをしていく。不運の巡り合わせで警察に頼ることもできず、予期せぬ出会いとアクシデントに巻き込まれながらも、絶望を乗り越>>続きを読む

コート・スティーリング(2025年製作の映画)

4.0

アロノフスキー映画のこれまでの重厚なイメージから一転し、こんなにもキレッキレのクライムアクションも撮れるのかと驚かされたし超面白い。理不尽に巻き込まれて戦うしか道がなくなる王道なプロットではあるが、会>>続きを読む

プレゼンス 存在(2024年製作の映画)

3.5

徹底して幽霊目線かつワンカットの積み重ねといういかにも実験的手法を披露している。デヴィッド・コープの脚本の強さもあってか類似テーマの「A GHOST STORY」よりもこちらの方がハートに迫ってくる。>>続きを読む

アンセイン ~狂気の真実~(2018年製作の映画)

3.0

全編iPhone撮影で日常の延長にある怖さを捉えた質感、劇伴が削がれまくった異様な静けさ、精神病院という閉鎖空間などミニマルな要素で緩やかに不条理を映す。それに加えて主人公が本当に真実を話しているのか>>続きを読む

監督失格(2011年製作の映画)

4.0

AV監督と女優という仕事の関係性からナチュラルに融和していきいつの間にか恋人関係に。失うものは何もないと言わんばかりにサイクリングで長距離ロードムービーに繰り出し、かけがえのない手応えを掴み取り、別れ>>続きを読む

LOFT ロフト(2005年製作の映画)

3.5

まさかのミイラ発信で日常を侵食していくやりたい放題のオカルトサスペンス。明確な答えに辿り着けない、何が起こっても受け入れるしかないという宙ぶらりんな描き方で最後まで突っ切る野心作で、しかもこの作風でキ>>続きを読む

サイド・エフェクト(2013年製作の映画)

4.0

多作なソダーバーグ映画の中でこれは隠れた傑作ミステリー映画だと思う。情緒不安定な主人公が引き起こすとある出来事に周囲の人間が混乱に引き込まれていき、複数のキャラが解決の糸口を見つけようとして絡まってい>>続きを読む

サンセット大通り(1950年製作の映画)

4.0

うだつが上がらない脚本家が過去の栄光に囚われ続ける女優の支配下に置かれハリウッドの闇に飲み込まれる。主人公の独白で心象風景がリアルタイムで明確化されていく緊張感があり、逃げ場がない孤独感を演出する。ど>>続きを読む

殺しの分け前/ポイント・ブランク(1967年製作の映画)

3.5

リー・マーヴィンのキレキレのバイオレンスが堪能できるノワールだが、節々に60年代サイケデリック描写が散りばめられた異様な雰囲気。仲間に持ち逃げされた大金を取り返すために執念深く追い回すシンプルなストー>>続きを読む

逮捕命令(1954年製作の映画)

3.5

保安官がやって来て一人の男に対し、そいつが弟を殺し二万ドルを奪ったと語り報復をしてくる。身も蓋もない噂を街中の人間に吹聴され疑心暗鬼が蔓延する中で、2時間以内に無実を証明しなければ負けという状況。味方>>続きを読む

私を町まで連れてって(1953年製作の映画)

4.0

ダグラス・サークのスタイリッシュな手腕が遺憾なく発揮されたアクション風味のロマンス映画で全てのキャラクターが魅力的に輝いている。誤解により逃げ続けることしかできなかった女性が救済されていく話で、母親を>>続きを読む

落下の王国 4Kデジタルリマスター(2006年製作の映画)

4.0

6年ぶりに鑑賞。しかも4KとBESTIA環境で最高のポテンシャルが発揮された状態で観れて感無量。石岡瑛子が手がけた色とりどりの衣装を纏ったキャラクターが世界遺産を巡る映像のみでやはり息を呑むほど美しい>>続きを読む

拳銃魔(1949年製作の映画)

4.0

二人の関係を維持するには犯罪に手を染め続けるしかない袋小路のクライムロマンス。銃の天才であっても人を手にかけることには億劫な男と追い詰められた不安から衝動的に人を殺してしまう女が結託することで逃げ場が>>続きを読む

夜よりも深い闇(1946年製作の映画)

3.5

メロドラマからグラデーションで不穏なサイコサスペンスへと変貌していくタイトなフィルムノワールで面白い。主人公の登場シーンの見せ方からして考え抜かれた理想的な起承転結。私情に囚われて衰弱しきった刑事が一>>続きを読む

DOOR III(1996年製作の映画)

3.5

OLが営業先と魔性の男と出会ってから異性への魅力と不可解なロジックに吸い取られていく。カーテンから透けて見える黒い人影、クリーピーを彷彿とさせる見慣れた室内から発せられる異常性、開けてはいけないものを>>続きを読む

神田川淫乱戦争(1983年製作の映画)

3.0

ヒッチコックの裏窓的アプローチから開始される今では観られない緩いタッチのピンク映画。向かいのアパートから発覚する母子相姦、少年を救おうと決心するエッチな二人のお姉さんが母親相手に奮闘するという斜め上の>>続きを読む

グリーン・インフェルノ(2013年製作の映画)

3.0

強烈すぎるビジュアルで食人族のオマージュ愛に満ちた圧巻のカニバリズムで、タブーを軽々と越えていくグロの展覧会。イーライ・ロスが相当張り切って作っていることが容易に想像できる。どの作品にも通底している若>>続きを読む

ホステル(2005年製作の映画)

3.0

浮かれた理由でホステルに泊まることになった若者たちがどこまでも理不尽で痛い目に遭い続ける血みどろ全開のスプラッター。お色気ホイホイと言わんばかりにスムーズに繋がっていく導入部分、友人が理由もなく忽然と>>続きを読む

閉ざされた森(2003年製作の映画)

3.5

演出によっていくらでも欺けることをこれでもかとパッケージした騙すことへ全振りした推理モノ。手掛かりに関しては生き残りの口から語られるレンジャー部隊の悲劇的な惨事と回想シーンくらいしかないが、それを逆手>>続きを読む

アメリカン・サイコ(2000年製作の映画)

3.5

身なりだけは人一倍こだわりを持ちスマートに立ち振る舞う男の二面性をお手本のように見せるザ・サイコパス映画。日常の抑えきれないフラストレーションを人知れず殺人により発散していく。基本的に主観で独白を交え>>続きを読む

狼の死刑宣告(2007年製作の映画)

4.0

ギャングに息子を殺された親父の執念深き怒りのリベンジムービーで、追って追われての構図と妥協のないアクションの応酬で素晴らしく面白い。将来有望なホッケー選手の息子よりも企業の社長の方が戦闘能力が遥かに高>>続きを読む

ナチョ・リブレ 覆面の神様(2006年製作の映画)

3.0

修道僧の男が孤児たちとシスターのために禁じられていたプロレスに希望を見出し、覆面レスラーとなってヒロイックに成長を遂げていくゆるゆるコメディ。ジャック・ブラック主演ということでなんだか懐かしさもある。>>続きを読む

グランドツアー(2024年製作の映画)

3.5

何かをわかろうとするのではなく、スマートな省略がなされたままで軽やかに越えていく時代や国境の風景に浸ることこそが、この映画の真骨頂だと理解した。行き先もどう流れるかも告げられることなく唐突に遷移してい>>続きを読む