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GONINのmareのレビュー・感想・評価

GONIN(1995年製作の映画)
4.0
バイオレンスとクールとエロスが渾然一体となった和製ノワールで、刹那的にギラギラと輝きを放つ5人の男たちの最後の賭けに固唾を飲む。共犯モノでありながら、5人それぞれが心の底から結託しているわけではなく、因縁すら匂わすささくれた人間関係がとにかくカッコいい。言葉数は少ないが、キャラクターのバックボーンをザッピングのように映し出し、どうしようもない重たさ、闇に沈んだ過去が立ち現れ、常に不気味さを孕む。そんな多彩な演出を見せる物語の骨太さもありながら、キャストが文句なしに豪華で興奮する。特に北野武のラスボス感に痺れるし、暴力映画においては切り札のように投入される、あのカリスマ性には誰も敵わないだろうしもはやズルい。
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