W主演の豪華さはオリジナルを踏襲しているが、ハリウッド版では他のキャスティングの力の入れ方がえげつない。
特にジャックニコルソンの存在感は抜群で、マフィアとしての格の違いを見せつける。
一方で豪華キャストを束ねるマーティンスコセッシの手腕もさすが。
マットデイモンの人物描写は淡白で、レオナルドディカプリオに共感しやすいシンプルな仕上がり。
追加キャラのマークウォールバーグはとにかく口が悪くていかにもアメリカらしい設定。
ドンパチは過剰な表現を抑えた無機質な演出。
オリジナルのもつ哀愁漂うヒューマンドラマの要素は排除し、無骨で硬派な刑事ドラマへの昇華が名監督たるゆえん。
ストーリーは一緒でも、雰囲気をここまで変えられるものかとリメイクを楽しめる一作。