夏野菜さんの映画レビュー・感想・評価

夏野菜

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アイス・ロード(2021年製作の映画)

3.5

氷上のトラック野郎。

爆発と筋肉だけがアクションではないと証明してくれる緊張感と疾走感が良かった。
展開が単調な部分もあるけれど、短気なリーアムニーソンのキャラが新鮮だったりして最後まで飽きずに観ら
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黒い司法 0%からの奇跡(2019年製作の映画)

4.0

絶望は、正義の敵。
貧困の反対は、正義。

今も続く差別問題だけれど、警察官や裁判関係者といった法を執行する国家組織が差別意識を是として行動を取ってしまうのはいかがなものか。

死刑執行のシーンが重す
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ヘンゼル&グレーテル(2013年製作の映画)

3.5

もしもヘンゼルとグレーテルが厨二病を患ったら。
メタル調のファッション。
ゴツいウェポン。
中世時代を舞台にやりすぎず、痛すぎず、スタイリッシュなビジュアルとアクションのバランスが良い。

魔女とウィ
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ペイ・フォワード 可能の王国(2000年製作の映画)

3.5

性善説を真っ向からぶつけてくる。
こんな世界だったらいいのに、と思ってしまうということは、現実はそうではないという裏付けでもある。

ハーレイジョエルオスメント君の困った顔の、没入的な共感性。
トラウ
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フック(1991年製作の映画)

3.7

夢の続きは、現実の始まり。

家庭をかえりみない仕事人間が、本当に大切なものに気付く。
王道のプロットでありながら、それをピーターパンの世界でやってしまう発想がスピルバーグの天才たるゆえん。

タイト
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デッドゾーン(1983年製作の映画)

3.7

その能力は、呪いか、祝福か。

サイコメトリーの能力がオーバースペックすぎるので、事件解決までのプロセスに緊張感は感じられないけれど、超常的現象に立ち会った時の、人の在り方、心の揺れ方が丁寧に描かれて
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バットマン リターンズ(1992年製作の映画)

3.5

バットマンとペンギン。
バットマンとキャットウーマン。
ブルースウェインとマックスシュレック。
キャラの対比構造が分かりやすく面白い。

ファンタジー色の強いキャラデザは前作よりも顕著。
カラーギャン
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ゴーン・ベイビー・ゴーン(2007年製作の映画)

3.5

ベンアフレックの描く、治安の悪い街の閉塞感が好き。
このままでは良くない、でもどうすればいいかも分からない。

そんな世界観で起きた誘拐事件。
主人公だけが違った世界の見方をしているのが、救いとなるの
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横道世之介(2013年製作の映画)

3.5

横道世之介という男の不思議な魅力。
起承転結のないダラダラと続く物語。
おそらく日本人以外にはこの作品の良さは伝わらないだろうけれど、横道世之介という作品を観ただけで外国人よりも得した気になれる。
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パニック・フライト(2005年製作の映画)

3.4

休暇中も鳴り続ける仕事の電話。
搭乗が遅れるフライト。
ぶちまけられるコーヒー。
不運フラグを踏みまって、80分ずっと困りっぱなしのレイチェルマクアダムスが愛おしくて愛おしくて、いい加減自分の趣味嗜好
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22年目の告白 私が殺人犯です(2017年製作の映画)

4.0

時間が解決しない問題もある。
被害者も、被害者遺族も、あるいは加害者も。

時効問題という重いテーマが背景にあり、やるせない思いを抱えた人達がリアルに沢山いるので中途半端なオフザケは許されないシビアな
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スノー・ロワイヤル(2019年製作の映画)

3.5

タランティーノが96時間を撮るとこうなる。
鑑賞前に目に入った宣伝文句だが、なるほどなと思った。

覚えきれないほどの登場人物。
伏線にもかからない無駄な設定と会話のやり取り。
混沌と広がり続ける勢力
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鑑定士と顔のない依頼人(2013年製作の映画)

2.5

クセ者とクセ者がぶつかり合った割には、キレイな着地。

個人的にハマらず。
作品におけるオートマタの役割が理解できなかったし、何よりもジェフリーラッシュの童貞紳士キャラにドン引き。
これが純愛映画であ
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ディパーテッド(2006年製作の映画)

3.5

W主演の豪華さはオリジナルを踏襲しているが、ハリウッド版では他のキャスティングの力の入れ方がえげつない。
特にジャックニコルソンの存在感は抜群で、マフィアとしての格の違いを見せつける。

一方で豪華キ
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ソーシャル・ネットワーク(2010年製作の映画)

3.5

ザッカーバーグがというよりも、ジェシーアイゼンバーグがこういう人なのではと思ってしまうほどのハマり役。

実在する人物の伝記でありながらも、脚色されている部分も多くあるようなので、あくまでエンタメ作品
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17歳のカルテ(1999年製作の映画)

3.5

必要だったのは、一緒に泣いて一緒に笑える友達。
ふざけ合って喧嘩できる仲間がいればだいたいの悩みは解決する。

精神病院が舞台ということでどんなサイコキャラが登場するのかと身構えいれば、ちょっと悩み多
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トータル・リコール(2012年製作の映画)

3.5

嫁がケイトベッキンセールの世界なんて嘘みたいだよ、嘘なんだけどね。

火星に行かないトータル・リコール。
設定を減らすことでストーリーはシンプルで分かりやすく、映像技術も最新で、一定の面白さは味わえた
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美女と野獣(2014年製作の映画)

3.4

レアセドゥのお色直しがいちいち綺麗すぎて。
野獣のデザインもシャープでカッコよくて、全体的にオサレな雰囲気漂うフランス映画。

ディズニー版よりも、王子が野獣に変えられた経緯を深掘りする意気込みは買い
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ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(2011年製作の映画)

3.8

可愛い子には旅をさせよ。
少年の1人立ちを影で支える両親の存在が偉大。
トムハンクスもサンドラブロックも出番こそ少ないものの優しくも辛抱強い奥ゆかしさが印象的。

失語症のおじいちゃんがいいキャラ。
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運命じゃない人(2004年製作の映画)

3.8

すれ違っただけの人にも、人生がある。
自分が体験したドラマの裏で起きていたエピソードの広げ方が秀逸で、オムニバスのように縦横無尽に広がっていたアレコレが集約していく過程にアハ体験が止まらない。

組長
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バットマン(1989年製作の映画)

3.4

バットマンよりもジョーカーの描写が多いという事実。
この時からすでにジョーカームービー。
月夜に悪魔と踊ったことはあるか?

ティムバートンとゴッサムシティの相性の良さ。街もコスチュームも黒ばっかりな
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マン・ダウン 戦士の約束(2015年製作の映画)

3.5

その合言葉は哀しすぎるって。

衝撃のラストという謳い文句は伊達ではない。
予想がつくラストだとしても、そのラストを受け止められるかはまた別の話で、たとえフィクションだとしても見て見ぬふりはできないメ
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ファイティング・ファミリー(2019年製作の映画)

3.7

夢追いかける途中で挫折を味わう妹。
夢に挑戦すら出来なかった兄。

プロレス界最高峰の舞台WWEにて、18歳という最年少でベルトを勝ち取った女性レスラーの軌跡。
家族に支えられ、仲間との絆を深め、歩み
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アサシン(1993年製作の映画)

3.5

ヒロインが泣き虫じゃない。
掃除人がちゃんと仕事できる人。
終わり方が分かりやすい。
ニキータのハマらなかった部分を上方修正してくれた俺得リメイク。

幸せな生活と裏社会の板挟みで苦悩する姿を描きたい
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TENET テネット(2020年製作の映画)

2.5

理解することを抵抗なく諦めさせてくれる設定の難しさ。
かろうじて大筋は理解したつもりだけれど、作品に共感できるほどには至らず。

もともとクリストファーノーランの撮るアクションがハマっていないのもあり
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崖っぷちの男(2011年製作の映画)

3.5

脱獄。籠城。交渉。怪盗。
勝手にワンシチュエーションジャンルだと思っていたので、沢山の要素と目まぐるしい展開が楽しめた。
緻密に準備をした計画からだんだんと予想外の事が重なり、どんどんパワープレイにな
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私の中のあなた(2009年製作の映画)

4.0

家族の命を人質にとった、自己犠牲の強要。

みんながみんな、家族のことを想っている。
みんながみんな、自分にできることをやっている。
誰も悪くないのに、それでも上手くいかないことは沢山ある。
強いて言
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アオラレ(2020年製作の映画)

3.4

ザビーネ隊長に言わせると、感情を処理できん人間はゴミらしい。

ラッセルクロウの悪役ぶりを楽しむ作品。
これまでは素行は悪いけれどなんだかんだ正義心の強い役が多かっただけに、巨大化した身体よりも禍々し
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355(2022年製作の映画)

3.3

世界各国の女性エージェント集結。
チャーリーズエンジェルのようなアイドル路線ではなく、硬派な作風で良い感じのスタート。

ただ最初に期待してしまった分、それを越えてきてくれなかったのが残念な印象。
2
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

3.8

生きずらい世の中なのに、素晴らしい世界。

気概1つで生き抜いてきた若い頃とは、体力も時代も違うなかでのリスタート。
人間としての魅力と、社会性のぶつかり合う世界で、三上が更生するのか、自分を貫くのか
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トータル・リコール(1990年製作の映画)

3.6

火星移住。
記憶操作。
ミュータント。
飛び出す目玉。
様々な近未来要素を取入れながらも、全てを使い切らならい世界観の懐の深さが魅力的。

本格的SF作品として、アーノルドシュワルツェネッガーの筋肉の
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ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

3.5

英題どおり、原作から少しづつ脱線し、弾丸のごとく暴走していく。
般若のマスク勢がホームにずらりと並んでいる風景は、日本はおろか世界のどこにも見当たらないクセつよ描写。

アンラッキーでどんどんトラブル
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コンフィデンシャル:国際共助捜査(2021年製作の映画)

3.5

男前2人に挟まれるユヘジンから伝わるやりづらさが面白い。

前作の南北コンビの間にFBIが入ることで、より複雑になった展開。
一級サスペンスとしても仕上げられるポテンシャルがありながらも、あえてコメデ
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ミッドウェイ(2019年製作の映画)

3.5

ローランドエメリッヒらしいCGを駆使した戦闘映像は見応え抜群な一方で、ローランドエメリッヒらしからぬシンプルでストレートなストーリー。
監督の個性を活かしてるのか殺してるのか分からなくなってくる。
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リベリオン(2002年製作の映画)

3.3

無感情を装いながらも、隠しきれない小さな動きで感情を表現するクリスチャンベイルがさすが。

近未来の世界観と、洗練されたアクションのマッチ感が絶妙ではあるものの、超監視社会とレジスタンスの対立構造は、
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素晴らしきかな、人生(2016年製作の映画)

3.7

失ったものを取り戻すことは出来ないけれど、補い合うことはできる。

オムニバスのようなキャスト層の厚さと、豊富なエピソード。
メインストーリーは前半、ウィルスミスが心病みすぎて、画ヅラとしてはかなり地
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