ヴぇる

ファイト・クラブのヴぇるのレビュー・感想・評価

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)
3.9
4.0というスコアが物語る通りの存在感と大きな衝撃を与えてくれる作品だ。

カメラや編集のセンス、また言葉の汚さは私の好みにドンピシャでありこの作品を構成する大きな役割を担っている。
また、当時のCG技術は少し見劣りする場面も見られるが20年前のことを考えると莫大な金額だった事が伺えるし本気でこの作品をクールに作りたかったことが受け取れる。

脚本自体はありきたりで現代では凡庸と言えるレベルであるが、クラブを大きくしていくまでの過程やホワイトカラーからの脱却までは心地よいテンポで進むため体を預けていれば最高の雰囲気に浸れるし、この世界に入り込める。

そして何よりも俳優陣の圧倒的なパフォーマンスには舌を巻いた。ブラッド・ピットは完全に狂っており『ラスベガスをやっつけろ』のジョニーデップが重なったし、若きヘレナ・ボナム・カーターは艶っぽく、それでいてセクシーで表情豊かな演技で楽しませてくれた。

何故今まで手を出してなかったのか不思議なレベルであり、何度も見直したいという作品になった。

最後に上記でも記したが演出についてはやり過ぎない程度の写し方をしたのが高評価に繋がったのだと思う。
人物が狂っているのならば映像までやり過ぎてしまう作新は多々あるがこれはバランスを取った。その結果多くの人から支持を得たのだと思う。
ヴぇる

ヴぇる