たろー

ファイト・クラブのたろーのレビュー・感想・評価

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)
5.0
「誰と戦ってみたい?」
「ガンジー」

無為な日々をただ繰り返す中、北欧家具を買い集めることが趣味な主人公の「僕」があることをきっかけに怪しくも圧倒的カリスマを持つタイラー・ダーデンと出会い、殴り合いを求める男たちが集まるファイトクラブを運営していくが……というストーリー。

監督はデヴィット・フィンチャー。主演はブラッド・ピッドとエドワード・ノートン。


自分が一番好きな映画。非常に資本主義社会、物質社会を否定していて、かつ暴力的でカルト的で、理性を忘れた無茶苦茶な映画ですが、自分の中のマッチョな部分や生物としての闘争本能が刺激される映画です。
人間は賢く理性的に生きる毎日ですが、心の奥底では動物のようにただ暴力であったり享楽を求めていて、そのきっかけを与えてくれる何かを探しているのだと気づかされました。
果たして自分がタイラーのような人間と出会っていたら、それに抗えたかどうか。難しいですね。

物語りとしても面白く、見ている時は奇妙な違和感を覚えます。中盤まで情報や場面展開がコロコロ切り替わっていくので、見辛さを覚えて、見るのをやめてしまう人もいるかもしれません。ですが、終盤に差し掛かる頃には全てが明らかになり、怒涛の展開を迎えます。

心や魂が震える映画です。
たろー

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