このレビューはネタバレを含みます
原作未読。
幾らか泣くシーンがあったが、どれも不甲斐ない立ち位置の自分を投影したみたいな疲れてる時独特の至極どうでもいいシーンだったので、この映画が泣けると人に薦められるかは分からない。
家庭では急に漱石マニアみたいな口調になるから現実感がわかず、途中まで妻や仲間は実は死んでて脳内の存在なんじゃないかという意味の無い勘繰りをしてしまった(笑)。
地域医療の役割やターミナルケア等よりは、医者がどう手を尽くしても救えない命があり、それにどう向き合っていくべきかという道徳的な話だ。
主人公が本当に理想的な医師として描かれていると同時に、同業者からは不満も抱かれるし当人もどの道へ行けばいいか悩んでいる。
自分が患者なら、こういう医師がいてくれたらいいなと思うし、新人看護師が謝ってきた時の返答もパーフェクトだった。
観てて違和感を覚えるレベルのダサい服や慣れないパーマで櫻井くんのイケメン度を敢えて下げる必要があったかは疑問。
次作はパーマじゃなくなってるという噂なので、それなら最初からパーマじゃなくて良かったのではという謎が残る。
エンドロールや劇中のBGMのピアノの音が綺麗なのは良かった。