主人公はスーパー勤務の夢みがちな若い女性。図書館で借りた画集にロマンチックなメモを見つけた彼女は自分あてのラブレターだと思って夢の恋人を探すのだが…。アメリ風韓国ラブストーリー。
何をやっても上手くいかない独身者が理想の恋人に愛されることで人生の一発逆転をねらうのは男女変わらないなとしんみりしました。わざとらしい“不思議ちゃん”な主人公に多少ストレスは感じましたが、ラブストーリーとしては上手くまとまった微笑ましい内容でした。
ただ、本の扱い方が酷い。とにかく酷い。これはもう本の虐待映画です。
サウナか風呂屋か知りませんが、汗まみれであぐらをかいて、ひざに図書館で借りた画集を広げながら、溶けたかき氷みたいなモノを食べるシーンでは悲鳴をあげそうでした。他にも、図書館資料をメモ用紙がわりに使ったり、落としたり、開いたまま寄りかかったり、本棚にむちゃくちゃに押し込んでソフトカバーの表紙をシワだらけにしたりと、公共財および書物をなんだと思っているのかというシーンが続きます。本の扱いは『華氏451度』に匹敵する内容かと思います。
本が好きな人には勧めらない映画です。
