南森まち

気狂いピエロの南森まちのレビュー・感想・評価

気狂いピエロ(1965年製作の映画)
2.8
テレビ局を退職した主人公フェルディナンは、友人と行ったパーティーで昔の恋人マリアンヌに出会い逃避行を始める…と言うお話。
ヌーヴェルヴァーグの代表作の一つと言われている。

あらすじを語らず単語だけで語り合う、突然停止するBGM、ときどき演者が観客に向かって語り掛けてくる…などビックリする演出が多い。なるほどこれがヌーヴェルヴァーグ(新しい波)。

どんどん犯罪を増やしながら逃げる、唐突で理不尽な行動、適当に撮影したシーンを並べ替えて語りを追加したような場面。なるほどこれがヌーヴェルヴァーグ…。

過激だけど意味不明なシーンやストーリーを補足する単語が散文的に並べられるため徐々に眠気が。
終盤30分はきちんとした物語になり、ちゃんとシメられる。そのあたりを「観客に優しい」と捉えるのか、「日和った」と捉えるのか評価しづらい。

映画は高尚な芸術ではなくエンターテインメントだと思っているので個人的にはあまり評価できませんでした。
世の中の映画がこれで満ちあふれてしまうと困るけれど、100本に1本くらいはこういうのがあってもいいな。
わたし今めっちゃヌーヴェルヴァーグしてる!