白

気狂いピエロの白のレビュー・感想・評価

気狂いピエロ(1965年製作の映画)
4.2
色んな人から「好きそう、人格形成これで済ましてそう、観てないのが意外」と言われ続けて、いい歳してやっと観ました。

この、中高んときによくやるみたいな童貞の妄想(私はいまだによくやる)は、日本の作品だけでも枚挙にいとまがないほど、類型がいろいろ見られます。1000回は見た。
それでもこの作品から目を離せなかったのは、この作品が持つ唯一無二の魅力に夢中になってしまったからなのでしょう。ナンセンスで、馬鹿馬鹿しくて、それでいてスノビズムむんむんで、ロマンティック。すべての映像が比喩的で、思わせぶりで、シニフィエが分裂して、細胞を増やし、子供をつくり、やがて滅びていく。

身体の中心に位置するパズルのピースが埋まった感覚があり、心地がいい。
中学生のとき見てたらヤバかった。危ない。
白