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ベオグラード 1999
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『ベオグラード 1999』に投稿された感想・評価

砂場
4.2
金子遊による極私的ドキュメンタリー、その視線は鋭い
まずはあらすじから


ーーーあらすじーーー
■金子遊の父は左翼活動家だった、金子遊も左翼デモに参加するようになる
■彼女は右翼の一水会で働いていた、シンガーソングライターを目指しイラクでのライブに参加するなどしていたが、、飛び降り自殺
■左翼の金子は新右翼の一水会に興味を持ち、幹部の木村三浩に取材する。西部邁とか雨宮処凛の映像
右翼団体による反米イラクデモ
■新右翼の一水会は、これでまの右翼とは異なり左翼や異なる意見も聞きたいと対話を繰り返す。
金子は次第に木村という人物に惹かれてゆく
■1999年、NATOによるセルビアの空爆。当時アメリカは広告代理店などを活用し反セルビアキャンペーンを張っていた。セルビアのミロシェビッチはジェノサイドをしているという世論の誘導。これにより国際世論が動きNATOによる空爆
■空爆5ヶ月後。木村はベオグラードに入った。まだ空爆の後が生々しい。セルビアの民族派団体や政治家に会うためだ
木村は各国の民族派と反米で連帯する構想を抱いていた。
■セルビア側は日本の侍を歓待する、アメリカがいかにセルビアが悪であるとレッテルを貼ったのか事実を見てほしい
その後何人ものセルビア民族派と会合、あるセルビア人
アメリカのやっていることは決して忘れない、我々はアンネフランクのようなものだ。
パーティーで歌い踊る陽気なセルビア人、金子は問う、こんなに陽気な人たちがジェノサイドをするのだろうか
アメリカの広告代理店による反セルビアキャンペーンの流れ
アメリカはセルビアを虐めている、アメリカのバックアップでクロアチアはセルビアを攻撃している、これは許されない
■金子は木村の行動力に驚嘆し、権力の発生を見た、権力の最初は人に会うところからだと語る
■帰国後木村は一水会代表に昇格する。パーティーにはイラクやセルビアの関係者も参加した。国際的リレーション
亡くなった彼女の一水会時代の映像、なぜ死に向かったのか、、
ーーーあらすじおわりーーー


🎥🎥🎥
昔アップリンクで上映していた本作、Vimeoの配信で見ることができる。
ところで本作を紹介しているWikiの記述(2022年1月時点)には根本的な間違いがある。
Wikiによれば、”セルビアと日本のナショナリズムを痛烈に批判した”とあるが本編を見ればそんな単純なものではないことがわかるだろう。

まずこの映画は金子遊の彼女の死から始まり彼女の死で終わる極私的なドキュメンタリー作品である。
金子はその極私性に新右翼一水会の活動からNATO空爆まで重ね合わせる
その語り口に思わず引き込まれる。あまり知られていない本作だが、日本の思想的水脈を知る上でまたアメリカ帝国主義批判の観点でも小さいながらも鋭い光を放つ一作になっている。

左翼の金子がなぜ一水会に接触したのか。元々新左翼はソ連ベッタリの共産党とは反目していた
一方で新右翼も自民党保守に近い右翼には反発し新右翼を立ち上げた。
新左翼と新右翼は学生運動の時代も接点を持っていたのだ。例えば反米という点では両者の考えは一致していた。

この映画で知ったのだけど、一水会の木村が世界の民族派で連帯しようとインターナショナルな活動をしていた。まるでコミンテルンのようで興味深い

当時のユーゴスラビア情勢について俯瞰的な説明はこの映画ではされない。あくまでも極私的な視点を金子は維持している。
そしてその嗅覚は木村の活動へのシンパシーにつながり、セルビア人の陽気さを知り、そこから1999年のNATOの空爆への違和感につながってゆく。この視点は当時の左翼論壇にあったのだろうか?
記憶にないなあ。1991年湾岸戦争の時は知識人の反対運動があったけど1999年の空爆はどうだっただろうか

記憶を辿るので不正確かもしれないが、ユーゴ内戦の時NATO空爆は左派寄りの知識人も支持していた。
哲学者スーザン・ソンタグ、ハーバーマスたち。それはミロシェビッチがジェノサイドをしているので
NATO空爆は”人道的”であるという理屈だった。しかしこの作戦は国連の承認も得ずに行われ、その後アメリカの反セルビアキャンペーン世論工作も明るみに出る。
空爆をめぐって明確にアメリカ批判の視点を持ちえたのが民族派右翼一水会であったというのは興味深い。

欧米がメディアも知識人もみんなNATO空爆を支持する中で、『ベルリン天使の詩』の脚本で知られるペーター・ハントケは空爆に反対し、盟友ヴェンダースからも絶縁されるなど孤立無援。
ハントケはジェノサイド擁護派などレッテルを貼られた。2019年のノーベル賞受賞時も相応しくない、恥などの罵倒される。
クストリッツアの『アンダーグラウンド』も公開当時セルビア寄りという批判の集中砲火で一時は引退を表明。
ハントケは『アンダーグラウンド』を高く評価していた。

NATO空爆から20年以上経ってこの作戦は総括されているのだろうか?よく知らないけど
ただ言えるのは、アメリカの反セルビアのキャンペーンに乗っかってNATO空爆を支持した知識人は思考停止ではないのかということ。
木村三浩、金子遊、ハントケ、クストリッツアの視点はそれぞれ立場は異なるけど鋭い光を放っていたのではないか

誰が書いたのか知らないwikiの紹介だけど、この『ベオグラード1999』は”セルビアと日本のナショナリズムを痛烈に批判した”ものではない。
むしろ、そういった党派性に乗っかって思考停止した結果アメリカの思う壺だよと語りかけてくる作品だろ思った。
mingo
3.5
金子遊による極私的ドキュメンタリー。「一水会」のドキュメンタリーとしても貴重、ナショナリズム映画として10年間の社会と自身の変遷を映し出す。代表木村三浩をはじめ雨宮処凛や同会最高顧問の鈴木邦男だけでなく「白い鷹」シェシェリなども登場、様々な思惑で渦巻いている。それにしても見づらい。
渋谷アップリンクで見た一水会の木村三浩がユーゴスラビアに行く話だYOOOO!!たしかに見たんだけれども内容忘れましTAAAAA!!!悪い思い出はない!!DVD化も再上映される機会もなさそうだけれども見れたら見たほうがいいYOOOOO!!!