このレビューはネタバレを含みます
世界観も展開もなんだか底が浅い。
「楽しくなければテレビでない」のフジテレビとか「ドクタースランプ」とか、カウンターカルチャーや全共闘で敗れた前世代の憂鬱さを吹っ飛ばして、ひたすらドタバタと明るい世界を作ったのが『うる星やつら』の漫画の世界だった。と思う。高橋留美子のマンガを読みながら腹抱えて笑ったこともある。その世界観はこの映画のどこにもない。キャラクターも形だけ原作を引き継いでいるが別物にみえる。
天邪鬼?と呼ばれるトリックスターみたいなおじさんの存在もキャラクターも、発生の起源もなんか浅くて説得力がない。
こんな作品ならそりゃ原作者の高橋留美子も怒ると思うわ。
今の時代の目からみるとアニメのもつ文学性や人生観が浅い。