邹启文

ジュブナイルの邹启文のレビュー・感想・評価

ジュブナイル(2000年製作の映画)
3.8
山崎貴がデビュー当時から良い意味で誠実でボンクラで、悪い意味で人の影響を受けやすいジュブナイル専門作家であることがわかる1作。
この頃からガキや子供っぽい奴が大人の階段を上がる系は上手なんだけど、大人やおっさんのパートを描くのはあまりにど下手なスタンスは変わらない。23年間で伸びしろ0
その癖スピルバーグや宮崎駿を目標にするもんだから、自分に見合わない作品ばかりでSNSで馬鹿にされ、僕なんかに10分の1で傑作を作れる監督なんて言われちゃうんだよ。

しかし本作は山崎の夢がいっぱいというか、得意分野だけで勝負できたので話がとても親しみやすくVFX全開な映像も見ててとっても楽しい、「アルキメデスの大戦」の次に面白いのも頷ける。
香取と香取が酒を縁談するシーンとか、物語としては破綻してるはずなのにここまで親しみを覚えてしまうのは山崎の“好き”を自分で肯定してるような気がして見てて気分がよくなっちゃう。

今度やるゴジラも予告が出た時点でいわれも無い誹謗中傷だらけなので、山崎はもっと僕ら向けの作品を作っている誠実な者だと謳いたい。
正直、主演を香取慎吾+ガキ4人にして「小さき勇者たち 〜ガメラ〜」のリメイク的なジュブナイル物にしたら久々の傑作が出来ると思うのに、あえて庵野とスピルバーグのパクリという失敗率85%の路線で戦おうとしてるんだから、成功する未来を見守っていきたい。
どうせゴジラ-1.0も、今後も作るであろうタイトルに謎英語の入る作品も映画館で見るんだろうから、良い物作ってくれよ。
頑張れ、山崎貴。
邹启文

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