ダイアナ妃が亡くなった直後のイギリス王室での内幕を描いた作品。非常に淡々と描かれる物語なのですが、その中に〝イギリス王室を守る〟為のエリザベス女王とブレア首相の苦悩と信頼関係が生まれるまでが非常に上手く描かれています。
ブレア首相陣営は、首相以外は王室を非難するだけで、イギリス王室は、エリザベス女王以外は王室の権威に胡座をかいているような人々ばかり。
そんな中、ブレア首相は王室を守る為に、王室にとっては耳が痛い様な進言を必死に行います。エリザベス女王は〝国民の為の王室〟を守る為に今までの王室の権威を捨ててまで、ブレア首相の進言を受け入れていきます。
立場は違えどお互いの〝イギリス王室を守る〟思いが通じ合わなければ、成し得なかった行動ですよね。
それにしても、ヘレン・ミレン演じるエリザベス女王を筆頭にブレア首相、チャーチル皇太子容姿もそうですが、仕草なども、よく特徴を捉えた演技で素晴らしかったです。
特にヘレン・ミレンは、どんな状況でも常にポーカーフェイスである女王でありながら、観客に心の苦悩を感じさせる演技は素晴らしい。
