ナーガ

ドクトル・ジバゴのナーガのレビュー・感想・評価

ドクトル・ジバゴ(1965年製作の映画)
3.2
ザ•シネマっていうチャンネルでやってるのをたまたま見つけて、超有名なのに一度も見ていないので、観てみました。3時間以上の大作です。

題名のイメージから「ゴッドファーザー」みたいな映画だと思い込んでいたのですが、全然違いました。私が知ってる映画の中では「風と共に去りぬ」に一番似ています。
戦争や革命と絡めて男女の愛を描いた作品です。

ロシアが舞台ですがみんな英語を喋っています。(笑)

第一次大戦からロシア革命あたりのロシアが主な舞台なので、その辺りの知識があった方がより楽しめると思います。


一般的には評価の高い作品ですけど、正直言って私は面白くなかった。

ラーラはとてもいいです。美人だし小悪魔的で情熱的です。ぶっ飛んでいるといってもいい。
それに対して、ジバゴが全然魅力的じゃ無い。詩人で医師でバラライカの名手という設定も記号としてでしかなく、周りに流されているだけで、妻への愛もラーラへの愛も中途半端。波瀾万丈な人生だったかもしれないけど、長編映画の主役としてはダメダメです。
コマロフスキーやサーシャの方が、魅力的に見えたくらいです。

超有名なテーマ曲も、良い曲ですが、場面に合ってない所でもしつこく使われていて、何だかなあ‥でした。

列車で長旅をする場面は良かった。
列車の中でみんなでお芋煮て食べるんだーとか、列車の扉を開けてもすぐには外に出られなくて壁のように張った氷を割って外に出るんだ〜とか、少しだけロシアの当時の列車旅事情が垣間見れて、面白かった。
列車が小休止している間にジバゴが一人でフラフラ散歩に行っちゃったのは、理解できなかったけど。
そう、この映画、こういうジバゴの気まぐれとかたまたまとった理解できない行動で物語が進んでいって、意志が感じられないんですよ。だから魅力的に見えない。


移住した田舎の雪景色とか、一面の水仙畑とか、最後の方に出てくる氷まみれの屋敷内部とか、美しい映像は沢山ありました。

ロシア革命頃のロシアの雰囲気を知ることができる映画としては貴重なのかもしれません。アメリカとイタリアが作った映画ですけど。



因みに、ジバゴの妻のトーニャ役は、「ハイジ」のロッテンマイヤーさんでしたね。ジェラルディン・チャップリンって言って、かの喜劇王のチャップリンの長女だそうです。そんなことは知らずに観てました。
ナーガ

ナーガ