タラコフスキー

丹下左膳 こけ猿の壺のタラコフスキーのレビュー・感想・評価

丹下左膳 こけ猿の壺(1954年製作の映画)
3.5
山中貞雄のバージョンと比較すると、左膳と孤児の擬似親子関係により焦点が置かれている。夕日を眺めながら歌を口ずさむ孤児の背中を捉えたショットと、それに気づき近寄る左膳…2人が会話を交わし、互いの孤独が共鳴するシーンは本作の白眉。
高峰三枝子や三田登喜子の女優陣の正面からのショットより、背を映したショットの方が美しい…三隅研次は背中で多くを語らせる才能に恵まれているようだ。
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