ぺんちゃん

ジョゼと虎と魚たちのぺんちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

ジョゼと虎と魚たち(2003年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

アマプラ配信期限間近だったので見ました!
見れてよかった。

今の時代では見られない、3人も女性がおっぱいをみせていて、だから当時話題になった部分もあるのだろうけど、それを差し引いても良い作品だったから、見せなくても良かったんじゃないかな?とも思うけど、物語のキレイさと、目の前にある即物的なものの対比が美しくもあり…
変な言い方になってしまうけど、「出さなくても良い作品になったんだろうけど、出したことによる良さもある」とおもったり。
でもやっぱり、今の時代だったら、出さずとも良い作品作れそうな気もするなぁ。「(気軽に出せた)あのころは良かった」とは思わない。

20年前の作品だから当然だけど、上記の部分含めて、レトロさを感じた。
でも、美しかった。映像も、言葉も。

田辺聖子の短編を、よくここまで映像化したなとおもった。
『ジョゼと虎と魚たち』。そういう意味だったのか。
虎も、虎を見るジョゼも、魚が泳ぐホテルも、とてもキレイだった。

上野樹里の役柄が良かった。とっても人間っぽいし、池脇千鶴も負けずといい女だった。
「だったら、あんたも足切ったらええ」からの殴り合いのシーン、とても好き。

女性はこんなにも強いのに、おっぱいも含め、結局は男性中心なお話だよなぁって思ってしまった。ラスト、なぜかジョゼと別れて、上野樹里の前で泣くって、女だったら有り得ないと思う。女がそんな終わり方する作品あるか?
そんな男の弱さが、良いと思われる時代というか風潮というか…
しっくりしない終わり方だったなぁ。
私がジョゼだったら、真っ暗な世界から、海に連れ出してくれた人がいなくなってしまったら、もう生きていけないなと思ったので、その強さがある二人が、不思議でたまらなかった。
(作品を批判しているのではなく、感情移入した上での感想です)

総じて、見られてよかった。
名作と言われるの、納得な作品でした。
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