akubi

千羽づるのakubiのレビュー・感想・評価

千羽づる(1989年製作の映画)
-
校庭を裸足で走る。自分たちのクラスだけ居残り。女生徒のお尻をつねりながら『おまえらに色気は感じん。』という担任。そんなひと昔前の情景に、長閑だったなと微笑みながら、そのたくさんの笑顔が、さらにたくさんの哀しみの果てにあるのを、知った。 
君は最期まで尊厳を失わずに、笑顔で無知のふりをして自分の運命を静かに受け入れた。その頭上にはあの時の星みたいに生きることを願った鶴たちが、揺れていた。

おかあさん、あのこはあなたが思っているより、ずっと大人で、賢くて、せかいいちよいこでした。
彼女の唱える般若心経がとても美しかった。

 でも本人がまだ全然知らないときに、生徒たちに彼女の余命を教えちゃう先生って、ちょっと酷いわ。
akubi

akubi