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フロム・ビヨンドのくりふのレビュー・感想・評価

フロム・ビヨンド(1986年製作の映画)
3.5
【ピンクの鰻】

(当時)最近Blu-ray化され、血迷ったが好きなので買ってしまった。

『死霊のしたたり』のチームが次にでっち上げたトホホホラー。あちらより小ぢんまりしたけど見世物スピリッツは健在。

一応、ラヴクラフトの「彼方より」が原作ですがイジってますよね。読んだの随分昔なので、何程違うかは忘れました。

松果体に影響を与える装置の研究をしているアレな博士とヲタな助手。起動させると「彼方」とつながり松果体が勃起し発情した脳で大変キモチよくなるらしい。

で実験し過ぎて博士の体がアレして助手の頭がアレして、それを助けるべく登場した女医さんも結局アレしちゃうってお話。

テキトーでドロドロニチャニチャな展開ですが、どこかノーテンキ(笑)。80年代だしね!CGなかった頃の肉感したたるプロップと、意外や堅実演技をみせる役者さんたちの魅力で最後まで引っ張ります。

本作のシンボル的クリーチャーは、やはり「ピンクの鰻」でしょう。装置ONすると辺りが桃色に染まり、宙をうねうね泳ぎ現れる姿がお安くもキュート。欲望に沈む深海のイメージでしょうか。

で、女医さん発情するから和製成人アニメならうなちゃん、某所に潜り込むトコですが、あめちゃんの想像力では齧り付く止まりなんですねうーむ残念。

女医を演じるバーバラ・クランプトンさんの、隣のお姉さん美が素敵です。規格外サイズの鼻の穴がいいですねー。

前作の「全裸磔生首ク⚫ニ」に比べると責められ度もお触りレベルだし、露出度もSM女王変身止まりで寂しいですが、逆に見せないことで、こもる発情が甘い息づかいに紛れ、漏れ出すように盛り上がってなんとも猥褻。お堅い女医が開花するには滑走路が必要なんですね…。

で、結局この物語って、彼女が「犯人(笑)」へと成長する事件簿だったんだ。すっかり男たちから場をさらってしまいます。その辺りがある意味意外な見どころでした。

『ゾンビ』のSWAT隊員ことケン・フォリーも健闘していますね。先日ロブ・ゾンビの『ロード・オブ・セイラム』でも健在だったのを見つけて感激したところでしたが。

<2013.10.28記>
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