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美しき諍い女(いさかいめ)のrinのレビュー・感想・評価

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(別媒体から感想を転記)

2024/01/28
新文芸坐で人生初リヴェット。10年前に断念した「美しき諍い女"La Belle Noiseuse"」という絵画の製作を別の女性をモデルにして再開する画家。画家とモデル、描き描かれる両者の共同作業。製作から取り残された画家の妻とモデルの恋仲の男の心は揺れる。

というストーリーで上映時間が4時間もある。なぜこんなに長いのかというと、製作過程の一挙手一投足に同伴させてくれるからで、これが面白かった。画家が紙にペンを走らせると徐々にシルエットが浮かんでくる。そしてカメラが切り替わるとモデルがポーズを取っている。イントロクイズ的な霧の晴れ方。

ということで見応えたっぷりの作品でしたが、私がいちばん感銘を受けたのはジェーン・バーキンの美しさでして。映画の中でジェーン・バーキンを確認したのは本作がほぼ初めて(『ジェーンとシャルロット』を除けば)で、その姿には釘付けでした。遠目で見ても細部がわかる美しさといいますか。

ジャック・リヴェット監督作品は他に何があるのかなと調べてたら、12時間40分の『アウト・ワン』という作品があるようで。丸一日使って映画を一本観る「サタンタンゴの日」と「鉄西区の日」をいつかやろうと思ってたところにもう一作追加されました。
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