友だちのうちはどこ？のぽぽんのネタバレレビュー・内容・結末

初めてのイラン作品。

不安を抱えながら一生懸命走り回る姿に思わず、頑張って！と画面上の彼に声をかけずにはいられなかった。

あんなにも同じことを繰り返し尋ね、暗くなるまで奔走したにも関わらず、結局友だちの家は分からないまま。
けれどアハマッドくんの家のドアがおじいさんの作った古いドアで良かった。
だからこそ彼の不安や落ち込みを吹き飛ばすような風が吹き（名案が思い浮かび）、結果友だちを守ることが出来たのだから。
流行の鉄製の頑丈なドアに変えてしまっていたら、風に気づくこともなかったかもしれない。

アハマッドくんは決して甘い言葉をかけてくれるばかりでない大人たちにめげず、またひるむことなく自分の意思を明確に述べていて。
でもそれはただ大人たちへの反発という名の抵抗をしたのではなく、ただ純粋に友だちを想う強い気持ちが言動に表れていたからであるというところに心が洗われた。

もちろん時代が違うから今は違うだろうけど、学校に男の子しかいなかったことや目上の人が言うことは絶対という風習というか、イランという国の文化も知ることも出来て勉強になった。
今どうか少しでも笑って過ごせる時間が増えていますように。子供たちにはもちろんのこと、大人たちにも。