大人の視点と子供の視点、私の住む文化圏と彼らの住む文化圏、私のいる時代と彼らのいる時代。いくつもの差異とそこから生まれる違和感や納得を、美しい映像によって与えてくれる名画。
この作品のレビューとしてしばしば話題に上る無遠慮さや理不尽を感じさせるシーンに、子供の時の自分も大人からすれば(そして今の自分から見ても)ちょっとしたようなことで融通の効かない苦悩をしたような記憶が呼び起こされた。
また、自身の記憶とアハマッドの姿をオーバーラップさせてもどかしさを覚えることで、よりラストシーンの爽やかさが映えるような気もする。思わず家で小さく歓声を上げた。
