役者の演技もさることながら、モノクロのザラついた質感が相まって独特な雰囲気の映画となっています。
竜馬の無頼漢だが未練がましさもある言動が良かったです。また行きずりの女性・幡のエキセントリックなキャラが特に魅力的でした。
主要人物の奇妙な人間関係も面白いです。表に出ない好感による不器用さが上手に表現されています。中岡慎太郎の竜馬に対する「なぜ俺を連れて行かないのか」という叫びは二人の関係を感じさせるとても良いシーンです。
命を狙われていながらも流れる穏やかな時間が面白いです。白粉を塗るところや穴蔵で抱き合いながら眠る姿など微笑ましい場面も多かったです。
〝ええじゃないか〟から4人の集合写真で幕を閉じるラストは荒涼感と過ぎ去った日々への郷愁を思わせ感動した……ナリ
